好きなんだから仕方ない。
ただ、ここに来てまで彼女と一緒にいるからには運命以上の何かがあるからなんだろう。誰かがそう仕組んだのかもしれない。でも、前世の俺が彼女を助けられなかったのは一人で動いていたからなんだろう?なら心配はいらないだろう。

「エミィ様、よく見ろ。今は一人じゃねぇ。すれ違ってもいねぇよ」

「・・・そうだね。お願い。ガドウを守って」

「エミィ、違うだろう?俺たちは貴様に仕えているんだ。貴様を守れと言えば誰一人、敵側に付こうなんてしないだろう」

言っていた惑星がもうすぐ一周し終わる時、俺たちは神の住み処の出入り口で笑い合っていた。これから戦いに行く事になるかもしれないのに、この中の誰かが命を落とすかもしれないのに。
呑気な話だろう?でも、笑っていたんだ。絶対に皆で帰ってくるんだって思いながら、思い残す事が無いように心から笑ったんだ。怖くても辛くても、自信がなくても何でも良い。一緒にいれる未来だけを願った。
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