好きなんだから仕方ない。
神として正しいかなんて知らない。きっと、私のした事は自己中心的で身勝手なんだと思う。だって、自分が救いたいと思った二人のためだけに今まで作ってきた神々の世界を壊して作り変えようとしているんだから。

「でも、実態が出来ればまた生まれ変わるのと同じ。僕たちはエイミア様の事を忘れちゃうんでしょ?」

「覚えていてくれるよ、きっと。だって、三人は生まれ変わっても覚えていてくれたじゃない」

「そばにいられるあなたを恨みますよ、ヅヌダク」

心配する事なんて無かった。二人はいつまでも二人のまま、私を一番に考えていてくれた。それが何よりも嬉しくて切ない。でも、だからこそ自分の人生を歩んでくれたらって思うのかもしれない。私に執着しない世界がどうなのか知ってほしいのかもしれない。それでも私を必要としてくれるならどうにかしてそばにいたい。今度は皆で、この六人で。
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