好きなんだから仕方ない。
結局、二人に長時間引き止められてウデルクの部屋に行くのが遅れてしまった。詫びにとみかんと桃を数個くれたけれど、逆に気を使わせてしまったんじゃないかと反省している私がいた。

「遅かったね~。珍し~・・・くはないね。それ、皆がくれたの?重くない?」

「これくらいなら大丈夫です。お心遣い、感謝致します」

「・・・エミィ、この子何者?」

「私の親友の一人。ウデルクも出来てるの?」

「あー、暇だったからね。星、見てく?」

ガドウの持つ荷物の量を心配してくれたのってウデルクが初めてだ。理解とは違うんだろうけど、使いとの関係を少し見直してくれたのかもしれない。ここも変わった場所の一つかも。
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