好きなんだから仕方ない。
悲しそうな表情でヅヌダクの問いに笑みを返したエイミア様。何と言ったら引け目を感じずにそばに置いてくれるのだろう。
「我々はこの国に仕えております。王族でも国民でも無くなればエイミア様をお守りする義務も無くなります。ですが、我々も正直な事を言えばあなた様と共に生きとうございます。あなた様を一人の人として尊敬し、仕えとうございます」
「ありがとう。どうせ出るのは次の王座が決まってからです。決断は急ぎません。どうか、お互い悔いのない選択になる事を祈ります」
共明でも結ぶかのように一人一人と握手を交わすエイミア様から悲しげな表情が抜けなかった。きっと分かっているんだ。国王の命令でもない限り、国に仕えている俺たちが付いてくる事がないと。
国王は近い内に出ていくと言ったら付いていけと言ったのだろう。彼女に付いていくには兵士も執事も辞めなければいけない。そうなった時、再就職先はどうする。何も知らない土地で仕事を見つけて彼女を支えていけるという確証はあるのか。何もないのに動いて本当に幸せに出来るのか。
「我々はこの国に仕えております。王族でも国民でも無くなればエイミア様をお守りする義務も無くなります。ですが、我々も正直な事を言えばあなた様と共に生きとうございます。あなた様を一人の人として尊敬し、仕えとうございます」
「ありがとう。どうせ出るのは次の王座が決まってからです。決断は急ぎません。どうか、お互い悔いのない選択になる事を祈ります」
共明でも結ぶかのように一人一人と握手を交わすエイミア様から悲しげな表情が抜けなかった。きっと分かっているんだ。国王の命令でもない限り、国に仕えている俺たちが付いてくる事がないと。
国王は近い内に出ていくと言ったら付いていけと言ったのだろう。彼女に付いていくには兵士も執事も辞めなければいけない。そうなった時、再就職先はどうする。何も知らない土地で仕事を見つけて彼女を支えていけるという確証はあるのか。何もないのに動いて本当に幸せに出来るのか。