蜜月身ごもり婚~クールな旦那様のとろ甘な愛に溺れそうです~【華麗なる結婚シリーズ】

私は時計を確認すると、待ち合わせの場所へと急ぐ。美沙子こと、松永美佐子は高校からの友人だ。高校大学と女子大育ちの私のことをよく知っている。

衣装合わせをしたホテルのすぐそばのお店でランチをする予定で、美沙子が予約もしてくれているはずだ。

少し衣装合わせの時間が押したこともあり、私は急ぎ足で店へと足を踏み入れた。
学生時代からよく行くイタリアンのお店だが、こぢんまりとしているがとてもおいしく、落ち着いた雰囲気でゆっくりと話が出来る場所だ。

「いらっしゃいませ」
顔なじみの店員さんに会釈をすると、奥の席から美沙子が手を振る。大人しく見える私とは反対で、活発な印象の美沙子。肩より短い明るいブラウンの髪に、シックなゴールドのピアスがキラキラと揺れている。

「ごめんね、待たせて」
息を整えつつ美沙子を見ると、「全然」と明るい笑顔を向けてくれる。銀行の頭取のお嬢様とは思えない雰囲気の美沙子は私を席へと促す。
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