蜜月身ごもり婚~クールな旦那様のとろ甘な愛に溺れそうです~【華麗なる結婚シリーズ】
カートと一緒にその場に残った私は、大きなため息をつく。
まだ必要ないだろうし、たださっき美沙子と話をしたから気になっただけだ。
しかしきちんと検査をして、陰性と分かれば蓮人兄さまも安心するだろうか。
でも、赤ちゃんがいないとわかったら、蓮人兄さまはどうするのだろう?
いますぐに離婚そんなことにはならないとは思うが……。
そんな心配をしていると、ドラッグストアから蓮人兄さまが出てくるのがわかった。
「後できちんと話そう」
そう言うと、蓮人兄さまは片手でカートを押しながら、空いた手で私の手を取る。
繋がれた手が温かくて、キュッと握り返すと私たちは歩き出した。
そのまま寄り道をすることなく、マンションへと戻ると蓮人兄さまはおもむろに私に紙袋を渡す。
「兄さま、後でもいいのでは? 先に夕食を……」
「ダメだ!」
久し振りの厳しい声に私が少しだけビクッとすると、蓮人兄さまは、初めて見る泣きそうな表情を浮かべ、私の頬に手を触れる。