蜜月身ごもり婚~クールな旦那様のとろ甘な愛に溺れそうです~【華麗なる結婚シリーズ】
「蓮人さんどう? なんか着物じゃないから落ち着かないけど、お腹を絞めたくなくて」
ふわりとしたシルエットなのだろう、もともと華奢な鏡花だからだろうが、お腹の部分もほとんど目立たない。真っ黒の髪は綺麗にまかれハーフアップにされていた。
優しい印象のメイクは鏡花にとても似合っていた。
「よく似合ってる。きれいだよ」
今までなら言えなかった言葉も、こうしてストレートに今は言える。
微笑んで言えば、鏡花は須田さんにチラリと視線を向けつつ照れているようだった。
しばらく鏡花の準備を見ていると、スマホが鳴り迎えの車が来たことがわかる。
「もう終わる?」
俺の言葉に、最後に須田さんはリップを鏡花を施す。一気にグッと大人の女性になった気がした。
「はい、完成です」
須田さんの言葉に、ゆっくりと立ち上がった鏡花に俺はコートとストールを着せようとすると、「一人でできるのに」と鏡花はクスクス笑いながらも、されるがままになっていた。
俺も自分のブラックのトレンチコートを手にすると家を出た。
幸せな俺を見て、悠人や真翔にからかわれるぐらいなんともない。
むしろ、こんな俺を見て欲しい気持ちも湧き出る自分がおかしくて、つい笑っていたのだろう。
「蓮人さんどうしたの?」
不思議そうに尋ねた鏡花の腰を抱くと、俺は「なんでもないよ」そう答え家を後にした。
二人の初めてのクリスマスは始まったばかりだ。


