蜜月身ごもり婚~クールな旦那様のとろ甘な愛に溺れそうです~【華麗なる結婚シリーズ】
そんなことを思いながら、ダイニングテーブルに先ほど作った前菜をならべ、ビーフシチューとフランスパンも準備する。
何を飲むかは解らなかったが、棚にしまわれていたワイングラスを今日は勇気を出して二つだした。それを蓮人兄さまの目の前の席に並べる。
こんなに張り切っている様な食卓に、蓮人兄さまは引いてしまわないだろうか。
目の前に並ぶ光景に、だんだんと不安が募り、やっぱり自分のグラスを片付けようと手を伸ばしたところで、リビングの扉があいた。
「あっ……」
つい漏れてしまった声は、片付けられなかったグラスのこともそうだが、上下ブラックのスエットに、下ろされた濡れた髪をブラウンのタオルで拭いている蓮人兄さまを見たからだ。
朝いつも起きてきたときにはスーツ姿だし、一緒に住んでいてもほとんどこんなプライベートに蓮人兄さまは見たことがなかった。