嘘恋~キスから始まる君との恋~
外階段に連れて来て、2人きりになる。
「んで、用事は何かな?」
「えっと…」
台詞用意してたのに飛んだー!
無理、人見知り最上級の、人見知りスト発動中!!
「あの…」
「うん」
「私の友達が、先輩のこと好きだって言ってて…それで、先輩のこと知りに来ました」
「ほう」
我ながら何言ってるのかよく分からない。
美香本人が先輩のこと知りに来るなら分かる。何故友達が来てるんだよ。
「本人が告白して、俺のこと知りに来ればいいのに」
はい、あの、同じようなこと思いました。
「それにしてもその子は警戒心無いね。ほら、こうやって」
突然唇を奪われる。
初めてのキス…驚きのあまり、目を閉じることを忘れていた。
「俺があんたのこと奪うかもしれないのに」
私は菅田先輩の目を見つめるしかできなかった。
「なーんてね」
「ただからかっただけですか…?」
「なに、キス初めて?」
バカにされたような気がして、ムッとする。
そりゃ先輩はさぞかしモテてきたでしょうから、キスなんて何度もしてきたことだろうけど?
「まあそんな顔しないで。俺のこと知りたいんでしょ?じゃあさ、俺の彼女になって色んなこと知りなよ」
「!!??」
とんでもない提案をしてきた。美香を差し置いて、なんで私が先輩の彼女に?!