嘘恋~キスから始まる君との恋~
「あんた表情豊かだね、面白い」
「からかうのやめてください」
「本気で言ってるけど?あんたは、恋愛経験積めるし俺の情報得られるから一石二鳥。俺は暇つぶしできるから嬉しい。どうよ」
「べ、別に恋愛経験積みたいわけじゃ…」
「あんた一生処じ「セクハラで訴えますよ」
それはそうと。
「だったら最初から私の友達と付き合えばいいじゃないですか」
「え?…ああ、いや、だってその子がどんな子か知らないし」
「私がどんな奴かも分からないじゃないですか…」
「その友達よりかは分かるよ、今話してるから。割と好印象だけどな、あんた。面白い」
面白いって言われても、恋愛対象としてどうなんだそれ。…いやいや、恋愛対象になっても困るんだけど。
「俺と付き合ってくれないんだったら、あんたに俺の好みとかそういうの教えないけど。どうする?」
そうきたか。
「つまりは、友達にバレないように先輩と付き合わないといけないってわけですね」
「そゆことー!まあ、先輩の身辺調査って言えば、デートとかってバレないんじゃねーの?」
全ては美香のため…腹を括るんだ。
「乗った…」
「はい、契約成立!」
にこりと笑う。さすがに画になる。
「寺西、人見知りの割には喋るじゃん」
「…え?」
確かに。言われてみれば、話しやすいな。
なんか悔しい。
「とりあえずLINE交換する?」
「あ、はい」
なんでか急に彼氏ができました。