涙の果てにある未来
ある日、さくら学級から家に帰ろうと施設から出ると、妹野くんがいる。
「あっ…」
「慧桜ちゃん」
「こ、こんにちは…!」
「ふふっ、こんにちは」
こんな私に、笑いかけてくれる。
「今日も何か、部活で…?」
「いや?慧桜ちゃんに会いに来た」
「へ…?」
「突然電話かかってきてさ、またボランティア来ないの?って。それで、慧桜ちゃんの話されたから、顔出しに来ただけだよ」
森先生…そんな私の話なんてしなくていいのに…。
「楽しいと思ってくれたんだ、良かった」
「会いたかった…です、妹野くんに」
口を滑らせた。
「俺に?」
「…」
「黙らないでよ、照れるじゃん…」
2人して顔を赤くする。
「…ねえ、翼くんって呼んでみて」
「翼くん…」
何故か名前を呼ばせてきた。
彼から呼ばせてきたのに、目を逸らして頬を染める。
「やば」
何がやばいのか分からない。変だったかな…。
「慧桜ちゃん…あのさ」
目を合わせてきた。
「放課後とか、たまに会いませんか」
と言ってきた。
私は頷く他なかった。