その瞳に涙 ― 冷たい上司の甘い恋人 ―
◇
カーテンの隙間から差し込む光と、お腹の辺りの圧迫感で自然と目が覚めた。
頭を動かすと、頬に柔らかなものが触れる。
それが、私を抱き寄せて眠る広沢くんの唇だったから、起き抜けにひどく動揺してしまう。
眠っているくせに、私の腰回りをがっちりつかまえている広沢くんの腕を、彼を起こさないようにそっと解く。
静かにベッドから出ようとすると、ベッドが軋む音がして、後ろから手首をつかまれた。
「れーこさん、もう起きるの?」
「起きてたの?朝ごはん食べる?」
「まだ時間あるし、せっかくれーこさんがうちに来てくれたんだから、もうちょっとダラダラしましょうよ」
甘えた声で私を見上げる広沢くんは、ベッドに私を引き戻そうとするばかりで、人の話を全く聞いていない。
「広沢くん、私、何かごはん作ろうかなって……」
私をジッと見上げていた広沢くんが、突然身体を起こして、後ろからガバッと抱きついてくる。