その瞳に涙 ― 冷たい上司の甘い恋人 ―
『お昼、一緒に食べませんか?』
昼休み前にスマホを見ると、広沢くんからメッセージが届いていた。
一緒に、オフィスから少し離れた場所にあるカフェの地図のURLが貼り付けてある。
いつ出たのかはわからないけれど、部署内を見回しても広沢くんの姿はどこにもない。
きっと、もう既に外に出てこのメッセージのカフェにでもいるんだろう。
急いでオフィスを出ると、送られてきた地図を頼りに待ち合わせ場所に向かった。
広沢くんが指定してきたカフェは、私も初めて訪れた場所で、静かな落ち着ける雰囲気の場所だった。
昼時だけど、オフィス街にあるカフェなのにあまり混み合っていなくて、穴場的な場所らしい。
店内を見渡すと、奥の角の席に座っていた広沢くんが私に気付いて手を挙げた。
「お疲れ様です」
向かい合うようにして座ると、彼がにこりと笑いかけてくる。
「お疲れ様。遅くなってごめんなさい。時間、大丈夫?」
「平気です。れーこさん、何食べます?」
広沢くんが笑顔でメニューを手渡してくる。