真夜中まで、君とワルツを
「シンディ、愛してるよ。永遠に愛してる。また来年も来るから……」

「チャーリー……」

シンディの目からも涙がこぼれていた。互いに涙を拭いあい、何度も抱き締め、愛を伝え合う。

「チャーリー、私を愛してくれてありがとう。あなたみたいな人に出逢えて本当によかった。……本当はもっと一緒にいたかった」

シンディがそう言い、チャーリーの頬を包ん唇を重ねる。優しいリップ音が静かになった館の中に響く。そうしている間にもシンディの体はどんどん透けていく。

「愛してる」

「愛しているわ」

「また来年も踊ろう」

「ええ、楽しみにしている」

シンディの姿が完全に消える。チャーリーの足元にはシンディが大切にしていたガラスの靴が転がっていた。

「シンディ、愛してる……」

チャーリーはガラスの靴を拾い上げ、唇を落とす。止まっていた涙がまたこぼれ出した。




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