可愛らしさの欠片もない
自分で勝手に想像したことの、その通りだったらと、そう思い始めたら駄目だ。そんなことは解ってるつもりだけど。それに、嫌がられたら、なんて考えず、不安を解消したいからと言って聞けばいいんだ。その何もかも、大島さんに言われなくても頭では解ってる。でも、それをしていいんだと、言われたかった。誰かにしていいんだと言われなければ出来ないとどこかで思っていた。
「話は元々簡単なことでしょ?聞けばいいってことだよ。……性格の問題っていったらいいかな。解っていてもどうしても出来ない人だっているし、咲来さんみたいに。とにかく煩いくらい聞きまくる人も居るじゃん。それもどう感じるかは相手との相性みたいなものもあるかな。
細かいことまで聞いてほしいと思ってる人もいれば、解ってるだろ想像で考えてくれよ、それで間違いないからって、一々聞いてほしくない人も居る、これは向こうが自分を信頼してくれてるって発想だけどね。性格も動向も掴めてないんだったら聞くしかないよ。考えてだけなんて、自滅するしかなくなるじゃない。
…いざとなったとき、何が聞きたいか解らなくなったとしたら、聞きたいことがあるけど、聞けなくて不安だって、そう言っておけばいいと思う。煩いかもしれないけど知らないことばっかりだからって。素直に伝えておくことが一番大事なことだと思うよ。
俺は相手の人のことを印象も何も知らないけど。何も伝えず黙っていたら、それで大丈夫な人なんだと思われない?もしさ、相手がそういう人を求めてるっていうのなら、咲来さん、無理じゃん、耐えられないんだから。…そういうことだって、はっきりできるでしょ?」
そうだ。そうなって初めて好きだけでは上手くいかないってことに辿り着く。……あ。
「私、目から鱗……です。恥ずかしい…。好きなら何でも大丈夫な気になってました。でも……そうじゃない、性格の不一致って、聞きますよね…」
「ああ、まあ、駄目なときの理由とかで聞くね」
「それって、何とか出来るものだと思ってました」
「それは…自我を通すのか、相手を思いやれるのかで、駄目にもなるし、ならないこともあるよね。合わないと思う相手と続けたいなら努力は必要だと思うよ。それが無理だった、出来なくなったが、結果、性格の不一致って終わり方になるんだと思うよ」
合わなければ努力が必要で、それを我慢するってことと捉えたら辛くなる…。
「それだって、一人で我慢するものではないと思うよ。互いに歩み寄らなきゃ、限界があるんだから」