可愛らしさの欠片もない
「…白くて柔らかい…気持ちいい」

触れた冷たい手が腿から内腿に移動した瞬間から…ゾクゾクして堪らなくなった。膝に跨がり、挙げ句こんな触れられ方、されたことがない。…知らない世界…とでもいうのかな。

「…優李…いいよな、このままでも…」

言い終わらない内に唇は首筋に触れ這っていた。…熱い……熱が凄い。

「…俺はこのままでいいんだ…優李は気にするだろうけど、俺は気にならない。むしろ、この方が……優李を感じる」

ん。汗も?気にならないっていうの?

「洗い立てのシャンプーの香りも、…使ってるボディソープの香りがするのもそれはそれでいいけど、…優李の匂いの方が好きだ…無性にほしくなる」

…ゾクッとした。私の、匂い…?

「……変態じゃないからな。求める匂いってやつだ。相性みたいなものだ……好きな匂いなんだよ…優李の匂い…」

あ。もう……、言葉と吐息と、底知れない色気のようなもので体の力が抜けてしまった。ぐったりと身を預けた。

「…ベッド、行くぞ」

「…はい」

脚を絡めるように回され腰を抱かれた。立ち上がった。力の抜けた腕で出来る限りしっかり抱きついた。

「大丈夫か?」

「……はい」


甲斐さんで一杯になっている中、寝物語のように聞かされた。…あれは例え話だと。一時間で戻るなんて話は元からなかった。
…少し、…かなり上手く、始める前から高められた気がした。そんなつもりじゃなかったと言われても、きっとそうだと思った。
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