赤ずきんは狼に救われる
「この前ね、友達のマーサとクッキーを作ったの。よかったらアレンも食べてくれる?」
「本当!?嬉しい!!」
誰かに何かをもらうなんて初めてだ。リリーは持っているかばんの中からラッピングされたクッキーを取り出した。可愛らしい花のアイシングがされたものだ。とてもおいしそう。
「クッキー渡したいんだけど、どうしたらいい?」
「う〜ん……。リリーの足元に置いておいてくれないかな?リリーが帰った後にゆっくり食べるよ」
「わかった」
リリーがそう言いクッキーを足元に置こうとした時、突然強い風が吹いた。その風でリリーのかぶっていたフードが取れる。僕は見てしまったものに驚き、言葉を失った。
リリーの頭には、巨大な傷があった。痛々しくガーゼで覆われている。その傷を隠すためにリリーはフードをかぶっていたんだ。
「リリー、その傷って……」
僕が震える声で訊ねると、リリーは「あっ!!」と顔を真っ青にする。そして慌ててフードをかぶり直していた。それでも、傷があることに変わりはない。
「本当!?嬉しい!!」
誰かに何かをもらうなんて初めてだ。リリーは持っているかばんの中からラッピングされたクッキーを取り出した。可愛らしい花のアイシングがされたものだ。とてもおいしそう。
「クッキー渡したいんだけど、どうしたらいい?」
「う〜ん……。リリーの足元に置いておいてくれないかな?リリーが帰った後にゆっくり食べるよ」
「わかった」
リリーがそう言いクッキーを足元に置こうとした時、突然強い風が吹いた。その風でリリーのかぶっていたフードが取れる。僕は見てしまったものに驚き、言葉を失った。
リリーの頭には、巨大な傷があった。痛々しくガーゼで覆われている。その傷を隠すためにリリーはフードをかぶっていたんだ。
「リリー、その傷って……」
僕が震える声で訊ねると、リリーは「あっ!!」と顔を真っ青にする。そして慌ててフードをかぶり直していた。それでも、傷があることに変わりはない。