イジメ返し―新たな復讐―
嘘……。まさか、そんな……。

「えっ、ちょっ！」

みんなが驚いたような声を上げる中、その子……真紀は平然とした表情でこう言い放った。

「別に汚くないよー。便器よりみんなが持ってるスマホの方がずっと汚いって知ってた？」

真紀はなんてことなくそう言い放つと、その上履きを手洗い場でざぶざぶと洗い始めた。

他の子はその様子に驚き、互いに目を見合わせて一言二言言葉をかわすと次々にトイレから出て行った。

残ったのはわたしと真紀だけだった。

「真紀……」

「これ、愛奈のだったんだね。最近、いつもスリッパだから変だなぁって思ってたの」

「うん……」

「こんなことするなんて酷いね。でも、気にすることないよ」

「ごめんね、真紀……」

「どうして愛奈が謝るの？悪いのは愛奈じゃないよ」

真紀の言葉にわたしの目から一筋の涙が頬を伝った。

唇をぐっと噛みしめて一度呼吸を落ち着かせて言う。

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