嫁入り前夜、カタブツ御曹司は溺甘に豹変する
「花帆は杏太の方がよかったか?」
意表を突かれて狼狽える。
「いやっ、そんなことは、ないよ」
おどおどした態度の私をどう思ったのか。仁くんは大きな吐息をついた。先を聞くのが怖くなる。
「杏太はのらりくらりとしているだろう。マイペースで、正直真面目とは言いがたい」
それは同感だ。こくり、と首を縦に振る。
「内定が決まっているとはいえまだ学生だし、社会人になると生活環境は大きく変わる。そんな杏太との結婚話は花帆が不安になるだろうと思って、俺から名乗りをあげた」
そうだったんだ。誰も経緯について話してくれなかったし、なにも知らなかった。
たしかに想いあっている同士ならまだしも、お見合いで学生結婚は無理がある。それに杏ちゃんには彼女がいるし。
今話したように、私の不安材料をなくして、杏ちゃんの気持ちを大切にした結果だったんだ。
仁くんらしい優しい判断だ。
その解答はストンッと胸に落ちて納まった。しかし新たな疑問が湧いてくる。
意表を突かれて狼狽える。
「いやっ、そんなことは、ないよ」
おどおどした態度の私をどう思ったのか。仁くんは大きな吐息をついた。先を聞くのが怖くなる。
「杏太はのらりくらりとしているだろう。マイペースで、正直真面目とは言いがたい」
それは同感だ。こくり、と首を縦に振る。
「内定が決まっているとはいえまだ学生だし、社会人になると生活環境は大きく変わる。そんな杏太との結婚話は花帆が不安になるだろうと思って、俺から名乗りをあげた」
そうだったんだ。誰も経緯について話してくれなかったし、なにも知らなかった。
たしかに想いあっている同士ならまだしも、お見合いで学生結婚は無理がある。それに杏ちゃんには彼女がいるし。
今話したように、私の不安材料をなくして、杏ちゃんの気持ちを大切にした結果だったんだ。
仁くんらしい優しい判断だ。
その解答はストンッと胸に落ちて納まった。しかし新たな疑問が湧いてくる。