【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2
「お前も……気味が悪いと思うか?」
ぎこちなく発すると、罰が悪そうに男子は目を伏せた。
「ううん……っ! 綺麗だから、ビックリして……」
思わず本音を零すと、今度は男子が驚いてしばし私を見つめていた。
「……俺の目見てそんなこと言う奴、初めてだから」
チラリと一瞬目を上げたけれど、再び照れくさそうに長い前髪で目元を隠した。
「隠しちゃうなんて、もったいないよ」
私の教室には誰ひとりいない綺麗な目をしてるのに。
その綺麗な瞳に、この世界はどんな風に映るのだろう。
あなたの瞳に映る世界は、優しい色をしているといいな。
なぜだか、心の中でそう思った。
それからは時々ここにやってきて、ふたりでプールを眺める時間があって、穏やかな気持ちになれたのだ。