【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2


「なぁ。魔女の奴、アイツといるところ見かけたぞ」


「俺も。4組の転校生だろ? 悪魔の子供」


「その話俺も聞いた。てか、魔女と悪魔? やべぇ組み合わせだろ。消滅させた方がいいんじゃないか?」



そんな企みがあるとも知らずに、私は逃げ場所としていたプールへ行くのが唯一の楽しみになっていた。


今日こそは名前を聞いてみようか……。

あの男子はまたプールにいるだろうか。


胸を高鳴らせ、そっと入口の門を乗り越えると、プールサイドへと歩いた。


けれど、私を待っていたのは、



「あ、ホントに来たよ。ふふっ。せーなーちゃん」



悪魔の笑い声が耳にねじ込まれた。

城ヶ崎さんを囲むようにして、クラスの大半がそこに集まっている。

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