【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2


心臓が止まるかと思った。



「なっ? 言っただろう? 魔女はここに出入りしてるって」



ぞくりと大袈裟なくらい身体が震える。

いつも見張られていることを忘れていたわけじゃない。

ただ、ここに来ると彼がいて、安心した気持ちになれた。



「魔女裁判を始めよっか、星七ちゃん」



途端に頭の中で警報が鳴り響く。

なのに足が縫いつけられたように重くて動かない。



「はいはーい! んじゃ、これつけるぞ!」



張り切った男子が自分のなわとびを取り出した。

どうしてか、大きな石をくくつりつけている。



「沈めてもコイツなら不死身じゃね?」



……嫌な予感がして恐怖が襲いかかった。

< 223 / 369 >

この作品をシェア

pagetop