【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2


「なにやってんだよ……っ」



背後から慌ただしい足音とともに、あの男の子が走ってきた。



「うわっ! 悪魔と魔女が出会っちゃったよ!」



好奇の目に晒されていようとも、男の子はプールサイドに立たされた私の手をすぐさま掴んだ。


石をくくりつけたなわとびは私のお腹に結ばれていて、それを見た男の子はみんなを睨みつけた。



「なんでこんなことしてんだよ! プールに落とすつもりか……?」


「怖……あれが悪魔の目だぞ」


「本物か……? 気味わりぃって」



たちまち心無い言葉が飛び交った。



「なにって、あなたこそ自分の立場がわかってるの? ぜーんぶ、悪魔なあなたのせいでしょ?」



負けじと言い返したのは城ヶ崎さんだった。



「あなたが手を貸すからこうなったんだよ? だから今から魔女には制裁を与えます」



男の子は怯えたように目を見開いて、微動だに出来ずにいる。

< 225 / 369 >

この作品をシェア

pagetop