【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2
「なにやってんだよ……っ」
背後から慌ただしい足音とともに、あの男の子が走ってきた。
「うわっ! 悪魔と魔女が出会っちゃったよ!」
好奇の目に晒されていようとも、男の子はプールサイドに立たされた私の手をすぐさま掴んだ。
石をくくりつけたなわとびは私のお腹に結ばれていて、それを見た男の子はみんなを睨みつけた。
「なんでこんなことしてんだよ! プールに落とすつもりか……?」
「怖……あれが悪魔の目だぞ」
「本物か……? 気味わりぃって」
たちまち心無い言葉が飛び交った。
「なにって、あなたこそ自分の立場がわかってるの? ぜーんぶ、悪魔なあなたのせいでしょ?」
負けじと言い返したのは城ヶ崎さんだった。
「あなたが手を貸すからこうなったんだよ? だから今から魔女には制裁を与えます」
男の子は怯えたように目を見開いて、微動だに出来ずにいる。