【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2


「……お前も招待状もらってたんだな? 俺にも届いてた。親父は知らん顔してたけど……そういうことだったってわけか」



フッと思い出したみたいに虹くんは少し笑いながら言った。


お母さんと虹くんのお父さんは、それをどんな気持ちで見守っていたのだろう。


家を出る時だって、『本当にひとりで大丈夫?』と声をかけてくれた。


そっけなく『……平気だから』としか返せなかった私。


何度も振り返る度に、お母さんは家の前を離れずに私の背中を見送っていた。


離れてからもずっと、どれだけ私が無視をしようとも、毎日メッセージをくれた。

久しぶりに会った時だってすぐに私を見つけてくれた。

いつもいつも、ずっと、お母さんは私のことばかりだ……。

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