【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2


「……っ、お母さんが……全部……私のために?」



上手く声にならない。

仕掛けられたカードの送り主も、お母さん達だったのか、それとも……。



その時、こちらへ振り返った虹くん。

ハッキリと表情は見えないけれど、



「……俺達に、前に進む時間をくれたんだろ」



虹くんの言葉に私は何度も頷いた。



「7つのミッションも……そうなのかな……」


「──きっとそれは」



……と、虹くんが言いかけて、すぐに口を閉じた。


また謎は残るけれど、私は心の底から思う。



「奇跡が起きるなら……今の私の姿、見せたいなって思う……あの男の子に、私強くなれたよって……っ」



それを伝えられる日が、もう二度と来ないとしても。

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