【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2
「母さんは、生まれた時からこの瞳をした俺によく言ってたことがある」
──“あなたの世界も、きっといつか、とても優しく映るのよ”
「それでも俺は自分が嫌いで許せなかった。どこにいてもいつも苦しくて。プールで出会ったお前のことも、助けられなかった」
だからあの場所は苦手なんだ……と、虹くんが打ち明ける。
私達の共通点はずいぶん前からあったのだ。
だから虹くんは、私が過去を打ち明けた時、あれほどまでに驚いていたのかもしれない。
「あの時の……? 本当に、虹くんが……?」
頷いた虹くんのグリーンの瞳は、あの頃と変わらずに見惚れるくらい綺麗で。
ただただ驚く私の瞳に、再び涙がこみ上げてくる。
「……虹くんの秘密。深恵くんが、私に言ってた……“俺だけが知ってる”って……」
ずっと気になっていたことが、すとんと胸の上に落ちてきた。