きっと、月が綺麗な夜に。
傘とタオルをすぐ準備して、美矢の元へ走ろうとするも、それは優によって阻まれてしまう。
「止めんな!目を逸らすな!」
「でも、もうずぶ濡れだろ!拭いてあげなきゃ」
「今、一番伝えてるんだろ!何を伝えてるのかはとらちゃんが逃げたら誰にもわからなくなっちまう」
酷くなる雨粒に、理性ばかりが働く僕は撮影を止めさせたい。
それでも、音楽を、カメラを止めないケンゴや師匠さん、そして優。
美矢自身も、1度も僕から目を逸らさず、紡ぎ出した曲で、僕だけに何かを伝えてこようとする。
分かってるよ。僕は一人じゃないんだ。もうとっくに、光に溢れた世界にいる。
けれど、何度も幼い日のように闇の中に戻りかけた時、それを押し返すのが美矢だなんて、僕は嫌なんだ。
だから、僕は離さない。涙が流れない代わりに降ったこの雨に誓って、君を絶対に。それが闇だろうが光だろうが。
雲間から、今日初めて太陽が顔を出した。雨が通り過ぎて行く。
音楽が終わり、肩で息をする美矢の力がふっと抜けた時、僕はタオルを持って彼女の方へ駆け出した。
「止めんな!目を逸らすな!」
「でも、もうずぶ濡れだろ!拭いてあげなきゃ」
「今、一番伝えてるんだろ!何を伝えてるのかはとらちゃんが逃げたら誰にもわからなくなっちまう」
酷くなる雨粒に、理性ばかりが働く僕は撮影を止めさせたい。
それでも、音楽を、カメラを止めないケンゴや師匠さん、そして優。
美矢自身も、1度も僕から目を逸らさず、紡ぎ出した曲で、僕だけに何かを伝えてこようとする。
分かってるよ。僕は一人じゃないんだ。もうとっくに、光に溢れた世界にいる。
けれど、何度も幼い日のように闇の中に戻りかけた時、それを押し返すのが美矢だなんて、僕は嫌なんだ。
だから、僕は離さない。涙が流れない代わりに降ったこの雨に誓って、君を絶対に。それが闇だろうが光だろうが。
雲間から、今日初めて太陽が顔を出した。雨が通り過ぎて行く。
音楽が終わり、肩で息をする美矢の力がふっと抜けた時、僕はタオルを持って彼女の方へ駆け出した。