クールな王子は強引に溺愛する

「いえ。その、そうかもしれません」

「ならば休もう。ジェシカ、午後からの茶会はまた今度にしてくれ」

 エミリーに寄り添い離したくない思いを漏れさせるリアムに、ジェシカはため息をつき肩を竦める。

「わかったわ。新婚のふたりに見せつけられたら、退散するしかないわね」

 なにか勘違いしたジェシカは、早々にその場から離れていった。去っていくジェシカの後ろ姿を心苦しい思いで見つめる。

「その、すみません。変に思われてしまいましたよね」

 結果的にジェシカに見せつけるようになった自分の行為が恥ずかしくなる。

「なにを変に思う。俺たちは夫婦だ。仲睦まじくてなにが悪い」

 どこか不貞腐れた声にエミリーは目を丸くする。

 本当に、リアムは嘘偽りなくエミリーと夫婦になろうとしているのだと実感して胸が熱くなる。
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