クールな王子は強引に溺愛する

「リアム様、どのようになさいますか」

「第二王子はやめたと返事をしておけ」

「リアム様!」

 それは許されないのだと、グレイソンの声色でエミリーにもわかる。しかしリアムはどこ吹く風を決め込み、エミリーに覆い被さる。

「リ、リアム様?」

 小声で訴えても、リアムはそのままグレイソンと話す。

「とにかくわかった。今はまだいいだろう。エミリーと睦み合う時間を邪魔する気か」

「睦っ」

 エミリーは、声を上げそうになるのを必死に堪えた。リアムの手は悪戯に体を線をなぞっていく。

「これは失礼いたしました。その、通常のお時間には執務室にお越し下さい」

「ああ、わかっている」

 おざなりに返事をし、エミリーに口付ける。
< 220 / 267 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop