クールな王子は強引に溺愛する
「こんな、急ぐような重ね方は……」
キスの合間にどうにか訴えると、悩ましい表情のリアムが眉根を寄せる。
「嫌か?」
「嫌というわけでは……」
どう言い表せばいいのかわからない。それでもリアム自身も感じる部分はあるのか、強引な触れ方をした手のひらがゆっくりと離された。
「そうだな。次こそは時間をかけ、俺がどれほどエミリーを愛しているのか知らしめようと考えていた」
離された手は頬に添えられ、親指の腹で唇をなぞられる。それだけで甘い刺激が背中を伝う。
「私も、愛していますわ」
エミリーは目を伏せ、愛おしそうに添えられた手に頬を擦り付ける。その何気ない仕草が欲情を煽るとは知らず、純真な眼差しを向けるエミリーを恨めしく思う。
「体がふたつほしいな」
「ふふ。そうですわね。でも、そうしたらリアム様とご一緒に過ごせる役は取り合いですわ」
「そうか。そうだな」