クールな王子は強引に溺愛する

「そうではない。なにもかもを投げ出したいだけだ」

 そうこぼしたリアムが、離した唇を再び口付ける。それは誓いのキスとは違う濃厚な艶かしさを深めていく。それはこの後に起こり得る情熱的な夜を予感させた。

「リアム様、明日は式典……」

「そう思ってはいたが、限界だ」

 欲情を隠そうともしないリアムは、エミリーに馬乗りになり、煩わしそうに夜着を脱ぎ捨てる。屈強な体つきを目の前にし、熱くなる頬を抱え視線を彷徨わせる。

「まだお食事も、途中……んっ」

 抗議する唇を奪われ、甘く蹂躙される。

「もう待てない。エミリーがほしい」

 長椅子に押し倒され、指先は熱く柔く触れていく。ここ数日、焦らされ、体に教え込まれた官能は簡単に引き出され、従順に反応を示し抗えない。

「エミリー。愛している」

 何度愛を囁かれても、胸は喜びに震える。

 明日は大事な式典を控えている。その背徳感を感じながらも、愛欲に溺れていく。

「ベッドへ行こう。存分に愛したい」
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