クールな王子は強引に溺愛する

 葛藤しているリアムは異変に気づき、ハッとする。遠慮がちに指を肌に沿わせたエミリーの仕草に息を飲んだ。

「もう私だけ、は嫌です」

 頬を染め目を伏せるエミリーのいじらしい表情を視界に収め、散らそうとしていた熱が一点に集中していくのを感じる。

「俺もだ」

 艶かしく腰を引き寄せると、エミリーは肩を揺らしつつも、リアムの背中に腕を回した。

 ゆっくりとエミリーを押し開く。甘い嬌声を聞きながら、リアムも熱い吐息を漏らす。切ない声を堪えきれず呻くように声を上げると、エミリーが回している腕に力を込めた。過ぎる快楽が食い込む爪の痛みに頭の中をクリアにする。

「つらいか」

 かろうじて絞り出された声は掠れて色気を漂わせる。

 力なく首を横に振るエミリーの首すじや鎖骨に優しくキスを降らす。
 それを拒否するようにエミリーは小刻みに首を振る。

「リアム、様。早く、お願い、もう」

 潤む瞳と目が合った後はダメだった。優しくしようだとか、思いやりを持ってだとか、全てが吹き飛び、貪るようにエミリーを抱いた。背中にはいくつもの爪痕を刻み、エミリーは悲鳴にも似た声を上げ続けた。
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