クールな王子は強引に溺愛する
妖しく細められる眼差しに抗えず、情欲に翻弄され堕ちていく。リアムの指先は秘められた場所へと伸び、思わず声を漏らす。
「リアム様……。まっ、て」
声は甘さを帯びて体にまとわりつく。
「散々待ったと言ったはずだが?」
耐えきれない刺激から逃れようと身動げば、リアムにより近づいて囚われる。
「落ち着いた暁には、仕事は夜まで持ち越さないという公約をクリフォード辺境伯領では打ち立てよう」
「でも皆さんとの会食が」
「そんなもの昼にすればいい。夜は全てエミリーとの時間にする」
返事をしようにも甘く絡め取られ、声にならない。
「何事も領主からやらなければ、住み良い領地にはならないであろう?」
リアムの言葉の意味を捉えようにも、官能の波に溺れ思考は流されてしまう。今はただリアムの熱を感じ、抗えない欲情に恥ずかしさも忘れ自ら求め交わりあった。