クールな王子は強引に溺愛する

「その娘、必ずや貴殿に災いをもたらしますぞ!」

 呪いの言葉を浴びせるキッシンジャー卿と、呆気に取られている女性たちを尻目にリアムは足早に進む。

 そして近くに控えていたグレイソンに指令を飛ばす。

「今すぐ部屋に神父を!」

「しかし! リアム様!」

「俺に口答えするのか!」

「いえ。そのような、しかし!」

「見届け役も連れて来い。今すぐにだ!」

 まだなにかを言おうとするグレイソンは数度口を開きかけ、それからなにかを飲み込んでどこかに消える。

 どうして今すぐに神父が必要なのか、なにの見届け役なのか。意味もわからないまま、エミリーはリアムに手を引かれ、躓きそうになりながら小走りで後に続いた。
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