クールな王子は強引に溺愛する
気を失ってしまいグッタリとするエミリーを抱き上げ、シーツを見届け役に渡す。嫌がるエミリーに無理矢理放った精とエミリーの純潔の印は、契りを結んだ証となる。
やっとふたりきりになった部屋で、涙に濡れる頬を指先で拭う。
愛おしい顔をずっと見ていたかったが、リアムはエミリーの体に新しいシーツをかけてやり体を離した。
部屋を出ると顔を曇らせたグレイソンが側に歩み寄ってきた。リアムが部屋から出てくるだろうと察していたようだった。
「このようなときに、ご一緒におられないのですか?」
グレイソンの愚問に、リアムは吐き捨てるように言う。
「エミリーは側にいてほしくないだろう」
リアムは、気がついたときのエミリーの悲痛な泣き声を聞きたくはなかった。
「しかし、おふたりの関係は……」
グレイソンが言い淀むと、嘲るようにリアムは言う。
「ああ、心身共に夫婦になった。気が急いて最後まで優しくしてやれなかった。俺はどこまでも酷い男だ」