ループ10回目の公爵令嬢は王太子に溺愛されています
淡々としたルイーズの分析に、思わず泣きそうになったロザンナへと、ダンが慌てて補足する。
「心配しなくていい。この寮を中心に第二騎士団が交代で見回りすることになったから。注意だけしていてくれればそれで良い」
「わかりました。よろしくお願いします」
ダンに見送られながら、ロザンナたちは寮の中へ入って行く。
花嫁候補たちが里帰り中なため、建物の中は静まり返っている。ここ数日は過ごしやすいと思えていたその環境が、途端に心細くなる。
しかしその後は、騎士団員が寮の内外をうろついているからか特に何かが起きることもなく、休暇期間は終わりを迎えた。
花嫁候補たちが一斉に寮へ戻ってくる中、ロザンナは小さくため息をつく。
いくら公務で忙しいとは言っても、みんなが戻る頃までに一度くらいはアルベルトの顔を見られるだろうと思っていたのだが、叶わなかったのだ。
寂しくて気落ちしている自分自身に、ロザンナは苦笑いする。あんなに遠ざけようとしていたのに、今は彼が愛しくてたまらない。
みんなが徐々に戻り始めると、アルベルトの花嫁を選ぶあのパーティーも目前となり、ロザンナの緊張も高まり出す。