ループ10回目の公爵令嬢は王太子に溺愛されています


「最近、ロザンナさんが来なかったから、みんな寂しがっていましたよ」

「ついさっき、カロン爺にもそんなことを言われました。なるべく顔を見せておくれって」

「ロザンナさんの存在に癒されている人がたくさんいます。宰相の娘なのに気取ったとことがなくて天使そのものだとか、ニコニコ笑って話を聞いてくれるから元気が出るとか」


ロザンナは紙袋から取り出した乾燥薬を別の袋や戸棚の中へとしまいながら、リオネルの言葉にふふっと笑う。


「本当に? その言葉で、私の方が元気をもらってしまいましたわ」


一通り片付けたのを確認してから、早速と言った様子で持参した布の袋から試験管を取り出しす。

封をした中にはどれも薄水色の液体が入っていて、十本ほどテーブルに並べから、ロザンナはリオネルへと振り返る。


「少し間が空いてしまったけれど、ただぼんやりしていた訳じゃないのよ。この前教えてもらった回復薬をおさらいも兼ねて作ってみたわ。こっそりと」


腰に手を当てて、「材料を集めるのにも苦労したわ」と得意げに笑ってみせたロザンナだったが、リオネルのぼんやりとした視線が試験管ではなく自分に向けられていることに気づき、「リオネル?」と眉をひそめた。

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