ループ10回目の公爵令嬢は王太子に溺愛されています
「一ヶ月ほど前にいらしたばかりなのに?」という疑問は飲み込んで、「はい、お待ちしております」とロザンナは微妙な笑みを浮かべた。
しばらくアルベルトは並べ置かれたロザンナ渾身の回復薬を手にとって、無言で眺め続けた。
あまりにも真剣な眼差しに、ロザンナも静かにその様子を見守っていると、「これも持って帰りたいくらいだ」と彼がため息混じりに呟く。
「アルベルト様の研究は進んでおりますか?」
前回のエストリーナ邸への訪問で、薬効、特に回復薬のさらなる増強を目的に、密かに研究を進めていると彼から教えてもらった。
幾分表情が芳しくないように見えて小声で質問すると、アルベルトは回復薬をテーブルに戻しながら肩を竦めてみせた。
「簡単にいくとは思っていないけれど、やっぱり難しい」
「そうですか。アルベルト様には良くしていただいていますから、私も出来る限り協力させてもらいますね」