ループ10回目の公爵令嬢は王太子に溺愛されています
「おふたりが? だから突然外出の許可がおりたのね。感謝します。……でもどうやってあの手強い父を納得させたのですか?」
自分の知らないところでふたりが動いてくれていたことに感激しながら問いかけると、アルベルトが不満げな表情を崩さぬまま答えた。
「この前城内でスコットを見かけたから、お前をベタ褒めしておいた。町の診療所の手伝いをしていると聞きました、なんて素敵な女性なんだ。まるで女神のようだ、とね」
心のこもっていない口調で言葉を並べられ、ロザンナは「それはそれはありがとうございます」とアルベルトに対して真顔になる。一方のゴルドンはどこまでも楽しげだ。
「俺のところには昨日いらっしゃったよ。迷惑をかけているのではと心配していたから、逆に助かっていると。それから、こっそりやって来るアルベルト王子とふたりっきりでそれはそれは楽しそうに過ごしていますとも」
「信じられない」と目を見開いたロザンナに、ゴルドンは「見たままですよ」とあっさり返す。
微妙に不機嫌なアルベルトをちらりと見てから、ロザンナは受け入れるようにこくりと頷いた。