愛は惜しみなく与う⑥

「……これ、鈴や」


そこには鈴とサトルが笑顔の写真が飾られている。
どういう事よ。
ちゃんと鈴のこと好きやったん?

なぁ


「裏側」


泉がその写真立てで何かを見つけたのか、そっと裏側が見えるように倒す。

そこには


あたしの写真があった


そしてその写真をみて




何か繋がった気がした



「これ……ダンスパーティーから抜け出した時の……まさか」


あたしの中で特に引っかかることもなかった記憶の中の1つ

でもこのときのドレスと、この場所をみて……あたしの後ろ姿の写真



あたしがダンスパーティーから抜け出し、2階のバルコニーから飛び降りた時



そこに誰かいた気がする

あの時…


ちょうど3年前の…鈴の誕生日会



「ハハハ。最高だな。俺の部屋にお前がいるなんて」



後ろでそんな声が聞こえて振り返ればそこには、サトルが居た



泉はスッとあたしの前に立ちサトルと向き合う


ようやく、ここまできた


私も一歩前に出て泉の隣に並ぶ



「話をしよ。頭の整理はできたよ」
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