大嫌いなアイツ〜幼馴染は今日も私を〜

俺は我に帰ると、また数学の問題を解き始めた。


アイツは日直。俺と瑞樹は、教室の端の机で勉強。

けれど、廊下から見てくる他のクラスのやつらの視線がうっとうしくて、正直、勉強に集中できていない。


まぁそれ以外の理由もあるけれど。

「すごい見られるね」

瑞樹も気にしていたのか廊下の方に少し目を向けると俺の方を見た。


「今度から金かかるけど、ファミレスの方が集中できるかもな」

「明日でテスト終わるけどねー」


瑞樹は少し嬉しそうにした後、思い出したかのように少しだけ目線を下に移す。


「あぁ…だけど零くん明日から、バスケ部の練習だから一緒に帰れないのか。まぁ私も文化祭の実行委員、明日から本格的に始まるけど」

「だいぶ遅くなるし、ごめんな」
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