クールな騎士団長は獣な本能を初夜に目覚めさせる
『なーに。あたしゃ、そう悲観したものでもないと思いますよ』
沈黙が支配する診療室で、医師の脇に控えていた助手と思しき老婆が声をあげた。
『それはどういう意味だね?』
藁にも縋りたい思いであろう父が、勢い勇んで問いかける。
老婆は皺くちゃの顔にさらに皺を深く刻んで、ニカッと笑った。
『坊ちゃんの目を見りゃあ、わかります。とても強い加護を持って生まれ出でた子だ。並みの女じゃ、とても坊ちゃんと肩を並べて立てんと、そういうことですよ』
突然、老婆の腕が俺に向かって伸びてきたと思ったら、逃げる間もなくポンッと頭に手を置かれ、ビクンと体が委縮する。
『や、やめ……っ!』
しかし、老婆が手袋を付けていたたためか、高齢の彼女が女性という括りから外れていたためか、原因はわからないが俺にアレルギー反応は出なかった。
『……あ、あれ?』
『坊ちゃんに並んで立つに相応しい女が現れれば、アレルギーなんぞに惑わされることなく、ちゃーんと夫婦になれる。時が来れば運命の女に出会えるよ。だから、そう心配をしじゃないさ』
沈黙が支配する診療室で、医師の脇に控えていた助手と思しき老婆が声をあげた。
『それはどういう意味だね?』
藁にも縋りたい思いであろう父が、勢い勇んで問いかける。
老婆は皺くちゃの顔にさらに皺を深く刻んで、ニカッと笑った。
『坊ちゃんの目を見りゃあ、わかります。とても強い加護を持って生まれ出でた子だ。並みの女じゃ、とても坊ちゃんと肩を並べて立てんと、そういうことですよ』
突然、老婆の腕が俺に向かって伸びてきたと思ったら、逃げる間もなくポンッと頭に手を置かれ、ビクンと体が委縮する。
『や、やめ……っ!』
しかし、老婆が手袋を付けていたたためか、高齢の彼女が女性という括りから外れていたためか、原因はわからないが俺にアレルギー反応は出なかった。
『……あ、あれ?』
『坊ちゃんに並んで立つに相応しい女が現れれば、アレルギーなんぞに惑わされることなく、ちゃーんと夫婦になれる。時が来れば運命の女に出会えるよ。だから、そう心配をしじゃないさ』