クールな騎士団長は獣な本能を初夜に目覚めさせる
「ライアンが気力体力共に限界だわ! 立っているのも辛い様子で、寝室に運ぶのに手を貸してもらえるかしら」
「おい!? 俺は至って元気だ! 寝室に行くのに手伝いなど不要だ!」
「だけどライアン、あなたの体の熱さは尋常じゃないわ。あの状況で救出をやりおおせて、疲れていないはずがないわ。さっき私に覆い被さったのはまともに立っているのが辛かったからでしょう? 私たちは夫婦なのよ、無理を押す必要なんてないの。辛い時は、ちゃんと辛いと言って?」
 声を大きくした俺に、マリアが潤んだ瞳を向ける。その瞳に見つめられると、俺は続く言葉が出なくなった。
「……えぇっと。ひとまず私は下がらせていただきますが、なにかあればいつでもお声がけください」
 エドワードが空気を読み、いそいそと奥に引っ込む。
「さぁ、私に掴まって!」
「待ってくれ、マリア! 俺は本当に疲れてなんか――」
 ――こつんっ。
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