クールな騎士団長は獣な本能を初夜に目覚めさせる
勢い勇んで口にするも、言葉の最後はどうしてか尻すぼみになった。
「俺には不義理という言葉が、迷いの表われのように思えるがな」
「いやだわ、それは考えすぎというものです。それより、最後の補修箇所はこちらになります」
自分自身の迷いを振り切るように努めて明るく言い切る。ライアンはそれ以上の追求はせず、私が示した修繕箇所の検分を始めた。
……駄目ね。
私は正式な修道女を目指し、周囲もそれを望んでいる。ライアンとこれ以上、親密に接する選択はあり得ない。
だから、ライアンと顔を突き合わせるのはこれが最後だ――。
「修繕をお願いしたい箇所はこれで全部です」
自らを戒めるように内心でひと息つくと、必要なことだけを努めて機械的に告げた。
「よし。全部で五か所だな、全て綺麗に直しておく」
「ありがとうございます。ではライアン、私は午前中の作業に行きますのでこれで失礼します」
「いや、待ってくれ。今日は午前の作業は――」
最後の修繕箇所を説明し、持ち場に向かおうと踵を返したところを、ライアンに呼び止められた。
「俺には不義理という言葉が、迷いの表われのように思えるがな」
「いやだわ、それは考えすぎというものです。それより、最後の補修箇所はこちらになります」
自分自身の迷いを振り切るように努めて明るく言い切る。ライアンはそれ以上の追求はせず、私が示した修繕箇所の検分を始めた。
……駄目ね。
私は正式な修道女を目指し、周囲もそれを望んでいる。ライアンとこれ以上、親密に接する選択はあり得ない。
だから、ライアンと顔を突き合わせるのはこれが最後だ――。
「修繕をお願いしたい箇所はこれで全部です」
自らを戒めるように内心でひと息つくと、必要なことだけを努めて機械的に告げた。
「よし。全部で五か所だな、全て綺麗に直しておく」
「ありがとうございます。ではライアン、私は午前中の作業に行きますのでこれで失礼します」
「いや、待ってくれ。今日は午前の作業は――」
最後の修繕箇所を説明し、持ち場に向かおうと踵を返したところを、ライアンに呼び止められた。