クールな騎士団長は獣な本能を初夜に目覚めさせる
 精悍な美貌が、甘やかな笑みを刻む。その微笑みの眩さに、思わず目を細くした。
 何故だろう。彼の笑みは、私の目にひどく眩しい……。
 私は内心の高揚と騒ぐ鼓動を抑えきれぬまま、ライアンと共にもう一往復して薪運びを終えた。
「ライアン、本当にありがとうございました」
「役に立てたならよかった。それからマリア、午後の講義の後、少しだけ時間を取れるか?」
「それは全然大丈夫ですが、なにかあるんですか?」
「まぁ、ちょっとな。ここに来てくれればわかる」
 尋ねても、ライアンは明確には答えなかった。
「わかりました。講義の後に、ここに来ます。それじゃあ、私、もう行きますね」
「ああ」
 私は食堂に向かい、彼とはこれで一旦別れた。
 そうして午後の講義の後、待ち合わせ場所に向かうと、ライアンと共に思い掛けない物が私を待ち構えていた。
 ……え!?
「お、来たか」
 ライアンは、私の姿を認めるやヒラヒラと気さくな様子で左手を振った。
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