クールな騎士団長は獣な本能を初夜に目覚めさせる
 一年後、果たして私はライアンへの思いを隠したまま、主に仕えることができるのか……。

◇◇◇

「ドリーたちも必死だなぁ~。まぁ、一般的には、騎士たちは高給取りのエリートで、旦那にしたい職業ナンバーワンだからな。それに、客観的に見て、粒ぞろいだったもんな。ありゃー絶対、顔の造作も入団の審査基準になってるぞ」
 カーラの声でハッとして、束の間の物思いから意識が今へと浮上する。
「……うーん。そうとも言えないんじゃないかしら。騎士を志願するくらいだから、もともと体格には恵まれた人が多いわ。長身で鍛えられた体躯、それに脂肪や緩みをそぎ落とした精悍な顔がのっかれば、雰囲気からして洗練される。だから、皆が皆、美男ってわけではない気がするわ」
 ……間近に顔を突き合わせるライアンは、息をのむような美貌の持ち主だけれど。
 思い出すと胸が高鳴り、頬が火照った。赤く染まった頬を隠すように、さり気なく俯いて視線を落とした。
「なんか、妙に的を射た発言だな。てんで夢はないけどな」
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