クールな騎士団長は獣な本能を初夜に目覚めさせる
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ライアンたちが島にやって来て一週間目となるこの日。私は深夜になっても、まんじりともせず寝室の天井を見つめていた。
――ガタガタ。――ガタガタ。
ライアンと虫取りをした時は、雨具もいらないくらいの小降りだったけれど、夜更けから一気に雨足が強くなった。
今も激しい風が雨戸を揺らし、打ち付ける雨音が雨戸越しに聞こえてきた。
ブドウは無事かしら。だいぶ、ブドウの実が膨らんできたところなのに……。
明日以降、粒が混み合った部分や生育が悪い粒を間引く摘粒を行う予定になっていた。果実の傷み、害虫等を防ぐ果実袋は、この摘粒後に被せるのが常だった。
だから、いまだ果実袋が掛けられていないブドウたちは、今この瞬間も、剥き出しのまま風雨を浴びてしまっている。
……海側に面した木々のブドウだけでもいい。やっぱり、果実袋で保護してこよう! 居ても立ってもいられず、私はついに、長く温めてきた寝台を抜け出した。