クールな騎士団長は獣な本能を初夜に目覚めさせる
 集会の最後に、修道院長は重い口調でこんなふうに告げた。
 ……え? 耳にして、私の心は一気に不安でいっぱいになった。
 集会が終われば、仲間たちは続々と講堂を出ていく。
「マリア、どうしたんだ? 行かないのか?」
 座ったまま席を立とうとしない私の元に、カーラが後列から小走りにやって来て怪訝そうに問いかけた。その隣には、何故かドリーの姿もあった。
「っ! カーラ、院長先生は異性と素肌を合わせたら修道女にはなれないとおっしゃっていたけれど、私、ほんの小さい頃に一度だけ近所の子供たちと水遊びをしたことがあるの。たしかその時、私はシュミーズ一枚だったはずよ。遊びの中で、男の子とも素肌で触れ合ってしまったかもしれない! 修道女になれなかったら、これから私はどうしたらいいのかしら!?」
「……え」
「プッ!」
 私が心の憂いを打ち明けた瞬間、カーラは鳩が豆鉄砲を食ったような顔をして、ドリーは盛大に吹き出した。
「ちょっとふたりとも、一体どうしたっていうの!?」
 真剣な問いかけを茶化されて、私はムッとして不満の声をあげた。
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