クールな騎士団長は獣な本能を初夜に目覚めさせる
「ああ、マリアは立派な修道女になるさ!」
「って、カーラ! いつまで押さえている気よ!? 私が窒息したら、どうしてくれるのよ!?」
 ドリーがカ―ラを押しやって、息を荒くしながら睨みつける。
「はははっ! ちゃんと生きてるじゃないか! それにドリーなら、殺したって死にゃしないさ」
「まぁっ!? なんて言い草よ!」
 憤慨するドリーと、高らかに笑うカーラを横目に、私は自分が掟を破っていなかったという一点に安堵の息を吐いた。
 本音を言えば、男女が生まれたままの姿で抱き合うというのはかなり衝撃的だった。……一体、どういう状況で異性と裸で抱き合うだなんてことになるのかしら?
 しかし私には関係のない世界のことと、これ以上考えることを放棄した。

◇◇◇

 男女が裸で抱き合う状況――。
 私はまさに今、あの時疑問に思った状況に直面していた。
「……私にはもう、神に仕える資格が……ない」
 っ! 現状に理解が下りれば、罪悪と絶望が目の前を真っ黒に染める。神と添い遂げようと、八歳で誓った未来。その未来が、この瞬間に潰えたのだ。
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