一生ものの恋をあなたと
わかってる。
実際、俺は女が怖くなった。
最近なんて、まともに話をしたのは、雅さんと灯里だけだから。

「絶対的な信頼できる人間関係を築くことが大切だ。
嫌な言い方だが、人間性の見極めも必要になってくる。

…話はちょっとズレるかもしれないけど…。
子供の社交場である学校を、安全な環境に整えるのも、その一つなんだ。」

「…学校、ですか?」

「ああ。
俺の幼稚園から高校までの同級生達も、ある程度恵まれた家庭の子女だ。
学年が違っても、大体似たようなものだ。
実は高校組も、面接があっただろう?
学力だけでなく、学園の生徒としてふさわしいと言う基準で振り分けはされてるんだ。
そして一定レベルを保つ。
親達は、物心つく前から安全な環境を用意してくれてるんだ。
武装できるようになる日までな。
そうすることで、母校で出会った仲間は生涯の友になる。
一生の宝だよ。
そして今度は自分達が親世代になった時、
自分の子供にどうするべきか、考えられる人間になる。
踏襲されていくんだよ。その思いは。」

「……考えた事なかったです。
私立って、ただ、お金持ちが行くところってイメージで…。
すみません。
俺、高校に入るまでは公立だったから。」

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